JA4005で東日本大震災の被災地を視察した際の飛行記録です。 写真撮影担当として同乗したクラブ員による報告です。 使用機体 JA4005 丘珠空港 出発 4月9日 8時58分 花巻空港 到着 12時59分 花巻空港 出発 13時29分 丘珠空港 到着 16時25分 (飛行時間 7時間27分) 搭乗人員 4名 (山下社長、クラブ員2名、知人1名) 飛行クラブに所属するクラブ員による、訓練飛行を兼ねた東日本大震災被災地の視察飛行にカメラマン役で同乗した記録です。 山下社長、クラブ員2名、知人1名の4名が搭乗して9時前に札幌丘珠空港を出発しました。 この機体は長距離型で燃料積載量は大きいのですが、大人4名が搭乗すると、残念ながら重量制限の関係で燃料を満タンにできません。 そのため、復路で花巻空港に立ち寄り給油を行いました。勿論トイレも使わせていただきました。 天候は良好でしたが、上空は風が強く高度10,000ft(3,000m)では70ノット(130km/h) の風速予報が出されていました。 そのため、高度を上げずにほぼ高度4,500ft(1350m)付近を中心に飛行しました。 この飛行高度を維持するため、常に予定航路近くの管制機関・空港と連絡を取り、安全な飛行に努めました。 飛行機の場合は、空気の薄い(空気抵抗の少ない)高空を飛んだ方が、燃費・飛行速度とも有利になりますが、この機体では風による損失の方が大きくなります。 東北地方では、今回の津波被害地を訪れてみましたが、凄まじい惨状でした。 1000年に一度とはいえ、上空から見ると今回の津波の規模が、とてつもなく巨大なものであったことが良く判りました。 長年にわたって建設してきた津波用堤防は、跡形もなく流されていました。 今回の大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福を、心からお祈り申し上げます。 復路では恵山岬、苫小牧新港経由で追分に抜けて、丘珠空港に戻りました。 勿論、海上飛行中も、レーダー管制を受けています。 復路では、新千歳空港に着陸する旅客機の航路を横切るので、レーダー管制機関と必ずコンタクトをとる必要があります。 駐機場出発から帰着まで、7時間半のフライトでした。 狭い小型機にこれだけ長時間乗っていると、やはり疲れます。 東日本大震災被災地の写真は、「2011年東日本大震災 津波被害空撮記録」として、別にアップしました。 (写真) GPSの飛行軌跡です。 海上飛行中も、レーダー管制を受けています。 飛行時刻別の飛行高度(m)です。 高度100mの表示区間は、花巻空港です。 花巻空港 標高 295ft (89.92m) 飛行時刻別の飛行速度(km/h)です。 速度ゼロの時間帯は、花巻空港です。 風の影響で、飛行速度が大きく変動しています。 海岸線にて 津波災害をあまり受けていない海岸線は、綺麗な景観を維持していました。 左下は、被災した養殖イカダと思われます。 港内に停泊していた海上自衛隊の護衛艦です。 搭載していたヘリコプターのメインローターが回っていました。 花巻空港で給油中のJA4005です。 花巻空港を離陸するJAL機です。 復路で撮影した恵山岬の恵山です。 逆光のた写りは良くありませんが、海岸線の険しさが良く判ります。 |