フライトプラン

  フライトプラン(飛行計画書)の作成には次の物を使用します。

 日本全土が7枚の地域別図になっています
 加減乗除や各種の計算ができます。
 風の影響を計算して、偏流修正角・対地速度を計算します。
 航空図とともに用い、方位と距離を測ります。
 コンパスの一種
 飛行計画を作成します。(様式は自由です)

 フライトプランの作成手順 (手順は自由です。下記は一例です)

   次の処理のつど、フライトプランに記入していきます。

   1.区分航空図上に鉛筆で、予定飛行経由地を繋ぐ直線を引きます。

   2.プロッターを使って、各飛行経路の真北に対する角度と距離を測ります。

   3.各経由地間の飛行高度と計画飛行速度を決定します。(安全高度・巡航速度)

   4.各経由地間の飛行高度の風向と風速を記入します。(事前に調査が必要)

   5.航法計算盤を使い、偏流修正角と予想対地速度を計算します。

   6.対地速度と距離から、飛行所要時間を計算します。

   7.次の各項目を加減算して、実際に機首を向ける針路を計算します。
     目的地の真方位、偏流修正角、偏差、自差

       偏差: 地図上の真北と磁石の磁北との差を示し、北海道では磁北は
           西に約9度偏る。
       自差: 機上に搭載したコンパスの持つ各方位別の誤差。
           通信機器や機体の磁化による影響を受ける。

セスナ機は巡航速度が100kt(185km)程度ですので、ちょっと強い風(20〜30kt)
が吹くとかなりの影響をうけます。(上図参照)
向かい風の場合は、速度低下率も大きくなり、飛行所要時間もそれに比例して増えていきます。
追い風の場合は、それだけ機速が増えますので、早く到着できます。

フライトプランで所要時間を算出した場合でも、風が予想より強かったり、風向が変わって
追い風が向かい風になったりすることも考えられます。(かなりの頻度で発生します。)
飛行所要時間と搭載燃料には十分な余裕を持って出発することが必要です。

また、天候が予報どおりにならないことは、経験を積むほど判ってきます。
代替空港への変針や、出発空港への引き返しなどは、早めに決断する必要があります。